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9 ホンホルのオメガカーブ (9)

 

    ホンホル付近の地図です。線路はこのように敷かれています。

    この区間がソ連の指導の元で建設されたのが1950年代前半の中ソ関係が悪化し始める頃。

    もしも中国が鉄道を利用して攻めてきた時、山の上から砲撃しやすいようにわざと曲線を多くしたという説を、

    どこかで読んだ気がしますが真相はわかりません。

    このエリアの勾配は見た目はほとんど無いに近いのですが、

    登り貨物列車は自転車程のスピードであえぎながら登ってくるので、機関車の性能からするとかなりきついもののようです。

    駅前後のヘアピンカーブも安全に停車するための平坦区間を設けるためにこうなってしまった感じです。

    もし蒸気機関車時代の日本が設計したら間違いなくスイッチバックの駅になったのではないかと思います。

    ホンホル駅からウランバートル側約6kmの地点にはブレーキが故障して暴走した列車を、

    坂に乗りあげさせて強制的に止める安全側線の跡が残っています。

    ちなみにホンホルとはモンゴル語で窪地の事を表します。

     

    このようにカーブが多くレールの摩耗が激しいのがモンゴルの鉄道の悩み、現在ホンホルの曲線区間の一部では、

    高価ですが耐久性が高い日本製のレールが実験的に採用されています。

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